いま感染者は増え続けており、検査を多く実施している北海道では多くの感染者が確認されています
さて、新型コロナウイルスのような感染症は日本では「災害」という扱いなのでしょうか?
実際、災害に遭ったかのように一部の品が供給されなかったり、今後感染が広がれば交通や行政などの重要インフラにも影響をきたしかねません
法的にどういった位置づけなんでしょう?
日本では感染症は災害ではない
結論から書きますと、日本の法律上では感染症は災害扱いにはならないようです
以下、ニッポン放送 NEWS ONLINEより引用します
※読みやすいよう改行しています
最大の問題は、日本はアメリカに比べるとインフルエンザや疫学的な病気について、災害のなかに含めるという考え方がなかったことです。アメリカは、自然災害と疫病などの感染症を「災害」という概念ひと括りにしているのです。
だから、災害対策基本法や災害補償法といったものがワークするようになっているのですよね。それを統括するための役所として、CDCという連邦の役所が設けられていて、自然災害とは別に感染症に対してきちんと管理するものがあります。
日本は、災害は自然災害だけなのですよ。自然災害については対策基本法もあるし、災害補償もあります。
しかし、こういった感染症については災害以外の話になっていて、法整備がほとんど整っていないのです。新型インフルエンザが広がったときには、新型インフルエンザ対策特別措置法だけをつくったのです。
なるほど、法整備が整っておらず、法の下で管理できないから被害にあっても補償されない、という事なんですね
とはいえ新型インフルエンザ対策特別措置法の整備をすれば事足りたのでは、という意見もあり、国会でも打診があったようですが否決されてしまいました。この辺はいろいろややこしい問題があるのかもしれませんね
アメリカの感染症
意外に思う方もいるかもしれませんが、アメリカでは過去にパンデミックを引き起こしたペスト(黒死病)に毎年感染報告があります
ペストは歴史上の過去の感染症ではなく、現在進行形でコンゴ民主共和国、マダガスカル、ペルー、アメリカ合衆国の4か国で報告されています
この状態をエンデミック(一定の地域内において、感染症などの疾患が恒常的に発生している状況)と呼んでいいのかは分かりませんが、アメリカが感染症に対して法整備をしてる理由がよく分かりますね
日本にもCDCを
今回のコロナ騒動で多くの方が思った事は「日本にもCDCを」でしょう。専門家が有事の際に法の下で動けるので対応が早く未然に防ぎやすくなります
インフルエンザも流行しますし、豚コレラ、SARS、鳥インフルエンザなど、日本でも感染症は無視できない「自然災害」になりつつあります
毎年嵩んでいる防衛費の一部を回してもいいのでは、と著者は思うのです